カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
康介さんにプロポーズされた、あの夜。


私は泣きに泣いて‥次の日から一週間、熱を出して寝込んだ。


ベッドに潜り込んでも、サトシくんに吐き捨てた言葉がぐるぐると頭の中を駆け巡る。


目を閉じても、思い浮かぶのはサトシくんの真剣な顔だけ‥。


一週間後、久しぶりに出勤すると‥明らかにサトシくんの態度が変わっていた。


私とほとんど話をしてくれなくなったし、カクテルの作り方を教えてくれなくなった。


私の指導係を康介さんに頼んだみたいだった。

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