王子と姫が出会いました。
結婚はしないって言ってるけど、いつなにがあるかわかんないし。



隣でタバコを吸う叔父さんの顔が、死んだ親父に被った…。



「そういや、お前の女は?」

「あっ、見る!?えっと…コレ!!」

「…………盗撮してんじゃねぇよ。お前がそんな子に育つとは…」

「なんか哀れんでね?マジカノだからね?しかも名前が姫っての」

「ブハッ!!ウケ狙いスか」

「本気だっつーの!!」



久し振りに見た叔父さんの笑顔は、家を出る前と変わってなかった。



元気にしてるみたいで、俺も安心ですよ。



「お前の趣味がわからねぇ…。もっと女っ!!っつーのがタイプじゃなかったか?」

「姫は特別。なんか、表面じゃなくて心の底からカワイイんだ」

「大人になったな、王子」

「そりゃあまぁ、高校生ですからっ!!」

「ふっ…」



嘲笑ったぞ、この人。



いつまでもガキ扱いだ…。



「叔父さんは?今いねぇの?」

「遊ぶ女は適当にな」



変わってねぇや。



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