王子と姫が出会いました。
海でたくさん遊んだ後、別荘に戻ると柳沢さんがバーベキューの準備を終えてた。



しかも部屋に入ったらすぐに出てきた飲み物…。



完璧人間だ、柳沢さん…。



「なんで蘭子ん家で働いてんスか、柳沢さんほどの男が」

「僕には天職だと思ってる。楽しいですよ。王子さんは夢とかあるんですか?」

「夢は両親の形見の会社を守って行くことスかね」

「偉いですね、若いのにその考えには感服します」



俺も大人になったらここまで落ち着いた男になりたい。



カッコイイっス、柳沢さん!!



「彼女とかいるんスか?」

「何歳だと思ってるんです?嫁も子供もいますよ」

「なのにこんなとこでガキのお守りしてていいんスか!?」

「仕事の一貫ですからね。他のヤツではなにかあっても穏便には済みませんし」



出張みたいなものだと柳沢さんは言った。



この人の怒った顔見てみたいもんだ。



「ステキです、柳沢さん…」

「ひ~め~?」

「はい?」

「妬くんですけど!!」



思ってるだけにしてもらいてぇよ!!



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