王子と姫が出会いました。
そのまま体育館には行かずに教室に向かうとやっぱり誰もいなかった。



自分の席を調べ、真ん中の列のいちばん後ろに座った。



キレイな教室は静まり返っている。



よし、寝よう。



そのまま机に顔を伏せて眠った。



どれくらい経ったのかわからない…。



ザワザワしてる教室で目が覚めた。



「っせぇな…」



起き上がってそう言うと、一瞬でシーンと静まり返り…。



なに見てんだコラ。



「王子!!」

「あ!?おぉ、瑞紀か」

「お前昨日持ち帰った?」

「さっきまで部屋にいた」

「くやしぃ~!!俺が狙ってたのに!!」

「もう呼ばねぇな、アイツは」

「なんで!?」

「タバコくせぇ女は嫌いだから」



短い髪は茶色で、子犬みたいなクリクリの目。



リアルワンコの瑞紀。



背も高くなくて、天然の女たらし。



「それよりさ、すげぇの!!」

「なにが?」

「俺のクラスに王子並のヤツがいる!!」



俺並?



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