王子と姫が出会いました。
なに言ってんだ?



「強いのか?ソイツ」

「違う違う!!とりあえず来てみろって!!」



ケンカが強いとか、モテるとか?



どんな男だろうと思い、ちょっとワクワクした。



ガヤガヤしてる隣の教室。



黒板に張ってある座席表のとこに連れて行かれた。



「コレ!!」

「どれ?」



瑞紀が指差したとこには女の名前…。



『天野 姫』



は?



天のお姫様がいんのか!!



「すっげ…」

「だろ!?」

「どいつ!?」

「アイツ」



瑞紀の指の先にはフワフワパーマのチビ女がいた。



カワイイぞ、アレ…。



「人形みてぇ…」

「王子?おいっ!!」



運命なんか信じちゃいなかった。



だけど体が自然と吸い込まれて行く感覚…。



瑞紀が呼び止める声も聞こえなくなるくらい、このチビしか見えなくなった。



机に座って俺を見上げる瞳は深い黒。



まつげ長っ…。



小さい唇はピンク色で、少し首を傾げてる…。



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