王子と姫が出会いました。
夕焼けのオレンジ色の光が差し込むリビングで洗濯物を畳む俺と、キッチンでなんかしてる姫。



普通の高校生はきっと彼女が部屋に来てんのに洗濯物なんか畳まないだろうけど…。



溜まるのが嫌なので…。



そんな俺を『家庭的ですね』と笑顔で救ってくれました。



「姫の親って放任?」

「基本、無関心です!!それに今は出張でふたりともいないから寂しくて…」

「じゃあ今日も泊まる?送んの遅くなりそうだし」

「でも準備してない…」



女のコの事情ですか。



それは困った。



プラトニックな俺達にそこら辺の話しはタブーじゃねぇか?



でも親がいねぇなら帰さなくていいよな?



「今から買い物行く?」

「えっ!?今から?」

「姫のお泊りセットを置いとく!!部屋着とかあったら楽じゃね?」

「でも見られたくないものを置いとくのはヤダ」

「気にすんな。見ねぇから。死んでも見ねぇ」

「じゃあ買い物行きます!!」



簡単に俺を信じちゃう姫がカワイイんだって…。



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