わがままなメニュー
バレンタインが終わり3月に入り、時間をみつけてディナーにプレゼントを渡した


『今年はカウチンのセーターか。ありがとうな。あったかそうだ』


『今年はチョコは手作りじゃないけどね。会社ではたくさんもらった?』


『義理チョコさ。同僚達とホワイトデーが怖いなって話してたとこだ』


あえて谷口しのぶと道成寺さつきの話しは出さなかった


なのに…なのに…


二人がわざわざこのレストランにやってきたのだ!


『お邪魔します。これ道成寺の気持ち…受け取ってください』


谷口しのぶは堂々と晴彦に、道成寺さつきのプレゼントを渡したのだ、私の目の前で…


『悪い。これは受け取れないよ。俺には花乃子って彼女がいるんだ。その彼女の前でこれ受け取ったら裏切ることになる』とキツイ口調で言った


『じゃあ彼女がいなかったらうけとりますか?』


『受け取らないよ』


私は黙って三人のやり取りをみていた


不思議に思うのは道成寺さつきの態度だ。顔を真っ赤にして俯いたままで、しゃべろうともしない

ホントに晴彦が好きなんだろうか?
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