わがままなメニュー
とんでもない事実
『道成寺さん』と私は彼女に声をかけた


『道成寺さんはホントに晴彦が好きなの?本気なの?』


『あの…私…』


『好きに決まってるじゃない!』と谷口しのぶが睨んだ


『もう俺達の事ほって置いてくれないか?邪魔されたくないんだ』


『しのぶちゃん…もうやめて…私…堪えられない…』


『道成寺…』


『誤解なんです…それと私嘘ついてます』と道成寺さつきは泣きながら言った


私達は場所を移し、個室のある洋風居酒屋に入った


『長谷川さん、花乃子さん聞いてください。私ホントは男なんです』


『はあ?』私達は口をあんぐりあけて、道成寺さつきを見た


胸だってあるし、男の気配なんてない!何冗談いってんだ


『幼稚園の頃から好きになるのは男の子ばかりで…だれにも相談できずにずっと悩んでました

高校の時しのぶちゃんと仲良くなって、私、秘密を告白したんです


そしたらそんなの関係ない。友達でいようよって…それからは大学も一緒でうけた会社も同じでした

でも会社私のほうが落ちて…なんとか女として会社にはいれないものかと考えました。性同一性障害の治療をうけて、戸籍もかえて、体も変えてまた会社受けなおしました

なんとか合格してまたしのぶちゃんと会えました

会社入って初めて恋したのが長谷川さんだったんです…これはまちがいありません』


道成寺さつきは真剣な眼差しで私達を見た
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