あたしと彼と白いキャンバス
はるな先生はどんなふうに篠宮先輩を振ったんだろう。



どうせなら、もっと徹底的に振ってほしかった。

これ以上ないほどに傷つけて傷つけて振ってほしかった。



そうすれば先輩は気持ちを引き摺らずに済んだのかもしれないのに。

そうしたら、先輩はあたしを見たのかもしれないのに。


…なんて。

酷い責任転嫁だ。




ご飯は美味しい。

どんどん箸が進む。


「よく食べるね」

「はい」

「美味しい?」

「はい」
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