あたしと彼と白いキャンバス
4.白いキャンバス
翌日は日曜日だった。

学校へ行こうかどうか迷う。



美術部は基本的に個人活動が多く顧問(そういえば最近見てない)も放任的だ。

いつでも活動できるし活動しなくてもいい。

人数は多いのにそのほとんどが幽霊部員なのも、そんな体質からだった。

「部活とか面倒だけど、どっかには入らなきゃなあ」って人間は美術部に入る。



本当に美術が好きなあたしからしたら腹の立つ話だが、

いちいち縛られないで創作活動に専念できるのはありがたい。




「うーん…」


行っても、あたしが描いていた絵はない。

新しくなにかを描きはじめてもいいのだけど。
< 38 / 321 >

この作品をシェア

pagetop