ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~
顔を上げ、そのまま真っ直ぐに私を見る。
メガネをかけていない村雨くんの顔を初めて見て、少しだけ緊張が増す。
「ネットの彼と会う約束はしてる?」
「あ、約束って言うか……一方的に、学園祭2日目……明日待ってるって言われた」
「……すぐに会える距離ってことだね。
会えない距離で“会いたい”って言うのは冗談にも取れるけど、会える距離でそう言ってるのなら、彼は本気で会いたいんだと思う」
本気で、会いたい。
でも私は、会うのが怖い……。
「みんなとの関係を壊したくないって気持ちはわかる。
だけど、全員にいい顔なんて出来ないのが現実だよ」
ズキン、と心が痛む。
村雨くんの言う通り、全員にいい顔をし続けるのは無理……。
「……会いたくないなら、会わなくてもいいと思う。
でも、ネットの彼には今の状況を話した方がいい。
渉たちにも、言えるのなら言った方がいいけど……更にグチャグチャになりそうだから、今は黙ってていいかも」
「……うん」
「ツラいかもしれないけど、結城さんが動かなきゃ何も変わらない。
何も変わらないまま居ると、あとで余計ツラくなる」
……今がよくても、このままでは居られない。
変わらなきゃいけないし、変わるためには、私が動かなくちゃいけないんだ。
……平行線だった私たちの関係が、少しずつ動き出す。