絶えぬ想い、君に


それは家に帰ってからも変わらなかった。



もう池内はいないから目で追うことはないけど、なんか考えてしまっていた。



菜緒と乃亜以外の女のことを、考えることなんて菜緒がこうなってから1度もない。



好きとかムカつくとか、どんな感情でも考えなかった。



なんでだろ、急に。



…なんか…やだな。



考えたくない。



そう思いながらも、なぜか頭に浮かんだ。



なぜ考えてしまうのかわからない。



だけど、考えてしまう。



でも菜緒以外の女を考えてしまう自分に嫌になる。



ただ、その繰り返しだった。



この日は。



< 104 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop