絶えぬ想い、君に


寝てないからなのか、頭がボーッとしたまま乃亜の弁当を作って、幼稚園まで一緒に行った。



乃亜と一緒にいる時は、いつもと変わらないようにした。



俺がなんか落ちてるとことか、乃亜には見せたくないから。



「あ、おはよう。氷野くん。」


「あぁ、おはよ。」



学校に着いて、下駄箱のところでまた池内に会った。



特に何を言ったわけでもないけど、同じクラスだし、自然な流れでクラスまで一緒に行った。



そして、俺の落ちていたテンションは、さらに落ちた。



もちろん池内にはわからないようにしたけど。



思い出した。



俺がしたこと。



昨日おばあちゃんに言われて、言い返せなかった自分よりも最低な自分。



こないだの遠足の日。



俺、家帰ってから池内のこと考えてた。



別に好きだとかそんなんじゃない。



そういう気になるじゃないと思うけど。



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