絶えぬ想い、君に


「やっぱ、飯食った後に、いきなり動くのキツー。」



種目が終わってクラスのところに戻りながら、慎吾とそんなことを話していた。



クラスのとこに着くと、乃亜は池内と楽しそうに遊んでいた。



…あれ、なんかこの光景…



「なんかさ、中学ん時みてぇだよな。」


「え?」



あ、そっか。



中学の時…



「中3になってすぐの体育祭ん時も、乃亜ちゃんがおばあちゃんと見に来ててさ。」



慎吾が少しなつかしそうにそう言った。



そうだったなぁ…



中学の時は、家族が見に来てる人がほとんどで。



それで乃亜が、おばあちゃんと一緒に菜緒のクラスのとこに来てて。



俺と慎吾は男子だけが出る種目の後、菜緒のクラスのとこの前通ったら、菜緒がもっと小さかった乃亜を抱っこしてて。



ふと、その時の菜緒と今目の前にいる池内が重なった。



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