Mission、~俺達の未来~

「…ばか」

 
 
海千祭。
 
 
「凛ー」
 
「なに?」
 
「手ぇ繋ご」
 
率直で素直なうちの彼氏。
 
「…いいよ」
 
玲央は犬みたいにキャンキャンしながらうちの手を握った。
 
 
「めーっちゃ嬉しい!」
 
「何が?」
 
「凛が隣におんのが!」
 
「テンション高いわね」
 
「当たり前やん、普段あんまり会われへんし…」
 
 
もし玲央が犬だったら今尻尾を垂らしているだろう。
 
 
なんて変な事考えながらうちは玲央を見て笑った。
 
 
「いつだって会えるわよ
…玲央が会いに来てくれたら、ね」
 
 
「絶対行く!めっちゃ会いに行く!」
 
 
嬉しくて嬉しくて…。
 
きっとうちが犬だったら尻尾を振りまくってるだろうな、なんて。
 
 
 
< 51 / 116 >

この作品をシェア

pagetop