Mission、~俺達の未来~
椎名拓真。
高校生の時にあたしに告白してきた男子。
断ったのに「諦めないから」って大学まで着いてきた。
「…」
あたしは歩みを早めた。
悠生も不快な顔をしながらあたしに着いてくる。
「詩織、あいつ誰」
「…ストーカー」
そう言い放つと悠生はピシャリと立ち止まった。
「ゆっ…」
「詩織!一緒に帰ろう!」
椎名があたしの腕を掴む。
振り払ったのは怖い顔をした悠生だった。
「何君」
「渋谷悠生」
「名前なんてどーでもいい
オレの詩織から離れてよ」
黙って椎名を睨む悠生。
早く帰ろう、と言おうとした時…。
ドンッ!
と、鈍い音が響いた。