あなた中毒



「今回も危ない状態だったわ。後一歩遅かったら………」



平山先生はその先を言わない



多分言葉の先は“死”しかないのだろう



「今松西は……?」


「麻酔が効いてよく眠ってる。目が覚めたら学校にも行けるわ」



平山先生は優しい笑顔で話し、看護師に呼ばれ走り去った




「よかった………」



安堵の息をつき気が付けば
涙を流していた



そして改めて


命の重さ
松西への愛しさを感じた













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