本当はずっとキミだけを…。

会えた…。


─*─*─*─*─

「おっはよう、梨華ちゃん」


高津くんと友達になった日から


「おはよう」


あたしと高津くんは、少しずつ距離を縮めていった。


あくまで…“友達”として。



それ以上の感情は…多分、ないと思ってる。



10月に入り、秋風が次第に寒さを増していき裏庭の桜の木の葉がほんのり赤く染まり始めた頃


朝のHRが始まる前に教室の前の廊下で高津くんと、いつものように何気ない話をしたあと教室に戻ると



「ねぇ、本当にただの友達なの?」


沙羅が、確かめるような瞳で聞いてきた。




< 33 / 164 >

この作品をシェア

pagetop