不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~


さっきからおかしい……



ただの幼なじみだと思ってた智也を、こんなに意識するなんて……



「顔、赤いけど?」


「へっ///」


「あれ?もしかして意識しちゃった?」



ニヤッとあたしを見てくる智也に、さらに赤くなる。



「だっ、誰が……///」


「意識しろよ……」


「……へっ」




さっきのふざけていた顔が嘘のように、真剣な瞳。



「俺のこと、もっと意識しろよ……」


「ともっ……や……」


「それで……、俺意外見れなくなればいい」



ストレートすぎる智也のセリフにまた胸が大きく高鳴った。


「えっ……えっ……」



そんな智也を見れなくて、視線が泳ぐ。




「ふっ。じゃあ帰るぞ」



優しい表情の智也に、あたしは頷くことしかできなかった。



いつもバカみたいに話すあたしたちなのに、教室に着くまで、お互い一言も口を開かなかった……



――ガラッ



「おい!智也。お前どこに言ってたんだよ―」




< 203 / 349 >

この作品をシェア

pagetop