不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
「あははっ。ちょっとな」
男友達に呼ばれて、そっちに行ってしまった
あたしと一度も目を合わせることなく……
「おかえり。鈴加」
ニコッと笑ってあたしの前に立っている蘭。
「ただいま?……さっきはありがとう」
「いえいえ。……それよりさ、やっと智也にコクられた?」
「へっ///」
ニヤッと口元をゆるましてあたしを見てくる。
「な、なんで、知ってんの!?」
口をパクパク動かして、きっと今のあたしはあほずらだろう……
「言ったじゃない。智也にはずっと好きな人が居たって」
そ、それって……
「そう!つまり、智也がずっと好きだったのはあんたなの!」
ビシッと人差し指を出されて宣言される。
「あいつは本気で鈴加のことを想ってるからさ。だから鈴加も真剣に考えてやりなよ……」
蘭はすごいな……
好きな人だったのに、こんな風に応援できるなんて。