不器用恋愛~甘いキスをあなたと♥~
―――――……
「じゃあ、俺行くから!」
「はっ!?もう!?」
4時間目終了のチャイムが鳴った途端に席から立ち上がり、教室を出た。
「あいつ、何をそんなに焦ってんだ?」
そう言ってる夏樹を無視して……
俺が走って向かった先は、いつも鈴加と昼食を食べている空き教室。
どうしても鈴加より、早く着いときたかった。
――ガラッ
……まだ来てないな。
窓側にある席に座り、外を眺めた
と、その時。
――ガラッ
「司……先輩……」
ドアが開く音と共に聞こえた鈴加の声。
パッと振り向くと、気まずそうにうつ向いて立っている鈴加がいた。
「体調……大丈夫か?」
当たり障りのないことを俺が聞くと「はい……」と小さく答える。