True colors
岸田君に連れられるまま川原を歩いた。


もっと街中に連れてかれるかと思っていたのに以外だった。


(ゲームセンターとかカラオケとか好きそうな感じなのに…………。)


｢麻梨亜はデートするなら行ってみたいとこある？｣

｢えっ？デート……？う〜ん…。お弁当作ってピクニックとか？｣


と言うと岸田君の動きが一瞬止まってじっと私の方を見た。


｢なんか以外だな。金持ちのお嬢様でもそういうことしたいって思うんだな。｣

と言いフッと笑った。


(あれ？前から私に冷たく当たる時があるって思ってたけどもしかして岸田君て……。)


｢金持ちが嫌いなんですか？｣


そう言って岸田君の方を見て歩いていると、


｢麻梨亜危ない！｣


前方を見ていなかった私は野球ボールが転がっているのに気が付かなかった。


｢きゃぁ〜！｣


私は地面に落ちる覚悟を決めた。





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