死に神ゲーム



玄関の先には広いフロアの両側に使用人達が並んでいた。




『『お帰りなさいませ紫翠お嬢様』』




「皆様ごきげんよう。只今戻りましたわ」





男女の声が綺麗に揃った出迎えはいつもの事だが凄いと思う。








「何時もより早めの時間に帰ってしまったのに、皆様ちゃんとお出迎えしてくださって・・・」




「俺が事前に知らせておきました」




「まあ、ありがとうございます」





綺麗に掃除された長い廊下を紬と歩き、屋上へと行くとそこには温室があった。

なかには色とりどりの花が咲き乱れており、少し奥に行くと開けた場所があり、そこにはベンチやテーブル等が置いてある。





「相変わらず、此処の花は不思議なものばかりですわね」




椅子に座り、紬の用意してくれた紅茶を飲みながら辺りの花達を見る。


薔薇のような形をしてはいるが、棘は無く花びらは外側にいくにつれ細いものになっていっているもの(名前は知らない)

硝子のように透き通った花びらに薄い水色の茎の花(名前は知らない)

黒と白のマーブル模様の花びらはよく見るとハートのような形をしている(やっぱり名前を知らない)




等など、一体誰が創ったのか気になるような花が沢山ところせましに咲いている。


見知った花もたまにはあるけど・・・。



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