青空のむこうに~バスケに恋して~
act.11 夕暮れ時の涙
マホにパスを出してもらって、シュートを打つ。
何度これを繰り返してやった事だろう…。
現役バスケ部だった頃より全然ダメだった。
だけど、このまま続けていればまたあの時のようにバスケを純粋に楽しむ事ができる…。
何より、ボールがネットを綺麗に通過する音が大好きだ。
「ゆず、すっごいいい表情してる」
「…そう…?」
もうこの時期、少し運動するだけで暑い。
少し休憩する事にして、私はコート脇のベンチに腰を下ろした。
マホは外の自販機で冷たいスポーツドリンクを買ってきてくれて、タイミングよく私に差し出す。