青空のむこうに~バスケに恋して~


「じゃあ、オレは行くよ。モルにメールするように伝えておくから、ちゃんとけじめつけられるといいな」

「…ありがと…」

「もう泣くな。ゆずに泣かれるとオレが困る…」


トージはそう言うと、クルッと背を向けて自転車に飛び乗った。

そして、一度も振り返る事無く公園から出て行く。


「…っ…」


涙でぼやけて何も見えなくなり、私はその場に崩れ落ちた。




本当に本当に大好きだと思えた人…。


そんな人なのに、自分の手で傷つけてしまった。





私はもう誰も好きにならない…。


誰からの優しさもいらない…。



< 261 / 287 >

この作品をシェア

pagetop