青空のむこうに~バスケに恋して~


「私、夜明けって初めて見るよ…」

「…心の夜明けも一緒に迎えられたならそれでいいじゃん」


心の夜明け…。



本当にいろいろな事があった、この1年間。

私はいろいろな人に助けられ、支えられてきた。



「…キレイ…だね…」

「ああ…」


夜明けの景色がこんなにきれいだとは思わなかった。

暗闇に支配されていた町並みが、朝陽に照らされてキラキラと輝き始める。


「…今のゆずと同じ。心の闇が、オレっていう光に照らされてゆず自身がキラキラしてる」

「…トージ。ちょっと鳥肌たつような事やめてよ…」

「悪い。ちょっと調子乗った…」


恥ずかしくてそんな事言っちゃったけど…。


でもね、トージ。


間違いじゃないんだよ…?


< 274 / 287 >

この作品をシェア

pagetop