また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「え?」
先生が目を丸める。
「いや、しかし……」
「お願いします!! 最後に、親太郎に思い出を作らせてあげたいんです!! 親太郎の今の状態からして、物凄く無理なお願いだということはわかっています。でも、どうかお願いします!! 親太郎の最後の夢、叶えさせてあげたいんです。もう一度ステージの上で歌わせてあげたいんです!! お願いします!!」
さらに深く頭を下げた。
「菜緒ちゃん……」
先生を困らせているのはわかってる。
物凄いわがままだってこともわかってる。
簡単なことじゃないし、命にかかわることだって。
でも、だから、先生に許可を出してもらいたかった。
最後に、親太郎の笑顔を見たいから。
「お願いします!!」
先生はしばらく無言だった。
その間、あたしは頭を上げなかった。
固く目を閉じ、唇を噛みしめた。
「……30分だ」
あたしは、頭を上げ先生を見た。
「30分が限界だ。それ以上は許可できない」