現代戦国時代3
鴉……

あの男と女が犯人なのか。

「君が戦っていた白夜という男、服部半蔵も鴉だ」

「あの忍者も!?」

「そう考えると君は、相当鴉に近い存在みたいだ。だから、君を選んだのもあるんだよ」

陽炎の話を聞いていると、ゲームの世界に潜む影が少し見えてきた気がする。

「じゃあ、鴉を倒せば、全てが終わるんですね?」

「簡単に言えば、そうなるよ。ただ簡単にはいかないだろうね。彼らは何か嫌な感じがするから」

陽炎はそう言って、キョロキョロ辺りを見渡した。

何かを探しているのだろうか。

「嫌な感じだ。もしかしたら鴉に気づかれたか?」

「そんな!?」

「大丈夫。君はちゃんと返すから。ただ君にはここで力を得ていってほしい」

「力?」

「君が持っている力さ。よく思い出してごらん。君はすでに手にしてるだからね」
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