現代戦国時代3
俺は両手を見たり、足元を見たりしてみたが全く心当たりが無い。

「あの……」

「ふふふ。君がそれを見つけた時は、きっと鴉に対抗できるようになってるはずさ」

コンコン……

部屋に鳴り響くノックの音。

「来たな」

陽炎は、ドアの方を凄まじい目付きでにらんだ。

確かにドアの向こうから、嫌な感じがする。

殺気だ。

「すいませーん。入れてもらえますか?」

気の抜けた声で男が外から話しかけてくる。

陽炎に視線を送ると、陽炎はゆっくり首を横に振った。

「おーい……ったく、めんどくせえ奴だな」

ガンッ!!

急に乱暴になった男は、ドアを殴り始めた。

「厄介だな。なかなか諦めてくれないか」

「俺、戦います」

「佐助くん?」

「このまま戻ったら、役立たずのままだから。陽炎さんも気になるし…」
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