Voice〜彼の声〜
「お邪魔しました」
「また来てね」
優しく笑うおばちゃんに私は「はい」と一言返事する。
あれから二日後、私は創ちゃんの家を後にした。
中くらいの鞄と小さなショルダーバッグを肩からかけて、私は家へと戻った。
外は寒くてマフラーは手放せない。
家に帰ると誰もいなくて、静まり返っている。
部屋に戻ると荷物を床に置き、倒れ込むようにベッドで横になる。
気付けばそのまま眠りに就いていた。