Voice〜彼の声〜

不器用な愛情表現




この世にタイムマシーンがあればいいのに…。


そうしたら私は創ちゃんと過ごしたあの日に戻るのに…。




「山下は大学どうすんの?」


「俺はK大を受験予定」


「そうなんだ〜」


「橘は?」


「私は専門学校」


「らしいな」


放課後の教室でお菓子を広げながら、進路の話をする愛美と山下。


私はそんな二人の会話を空を見上げながら、耳だけ傾けて聞いていた。



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