Voice〜彼の声〜



家の中に上がり、居間へと通される。


懐かしい景色と匂い。


お茶とお菓子を出され、時間がゆっくり流れるのを感じる。



「おばちゃん…ちょっと痩せました?」


「そう?創もいないから、あまり料理しなくなって…そのせいかしら」


笑うおばちゃんの笑顔は胸が痛くなる。



「…創ちゃんに会いに行きましたか?」


「えぇ…今朝。美嘉ちゃんは?」



「……私はこれから」


「ゆっくりしてきてね、創も喜ぶわ」



「…はい」


そう言って私たちは笑った。



どこかぎこちない笑顔で。


< 50 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop