Secret Cats

「はー…またあそこもうるさくなるってことか」




嫌みくさくため息をつかれたものの、それに嫌悪感を抱くことは全くなかった


だってさっき見たから


あの翼の表情を





「何だよ。嬉しそうな顔しやがって」



「ば、誰が嬉しそうな顔なんかするか!!」



「翼だろ?」



「俺はんな顔してねーよ!!」



「へー?」



「…なんだよ」



「べっつにー?」





チッと舌打ちされたけどあたしはあたしで翼をいじるのが楽しくなってきた


ちょっといじっただけですぐに焦りだすところとかが一番いじられやすいってわかってんのかな?



たぶん瀬菜も翼のそういうところが好きでよくいじってるんだと思うんだけど





「とにかく!!ほら、行くぞ、たまり場に!!」



「はいはーい」





さっきまでのあの弱修羅場ってかんじの雰囲気はどこに行ったんだ?と思わせるようなあたし達の今のこの空気



やっぱこういう雰囲気が一番落ち着く


それは黒猫達といるときと同じものだと気付いたときから“たまり場”という場所がいつの間にかあたしの生活の場となったんだと思う


だからあたしは黒猫にまた戻る





何があっても今日決めたことは絶対後悔なんかしねーんだからな!!


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