Secret Cats
「人間、強いやつなんていないって最初に話しただろ?」
「あぁ」
「それを知ってからは2通りの人間が出てくる」
「……」
「それを知った上でもなお自分は強いと思う人間と、だからこそ自分は弱いって思う人間」
「……」
「前者は“自分は強い”って思いこみすぎるあまり周りの人間に頼ろうとしない。寧ろ頼ること自体を嫌うんだろうね」
「……」
「だけど後者は全くの逆。弱いからこそ周りに頼るってことができる」
「でも……そーなると周りに依存しすぎるやつも出てくんじゃねーか?」
「確かに。そーゆーやつもいるね。けど、全く周りに頼ろうとすらしないやつよりは自分をわかってるやつだと俺は思う」
「それは、お前の持論だろ?」
「…うん」
「あたしはその持論の“前者”ってことなんだろ?」
「うん」
「何が言いたい」