Secret Cats

「人のせいってか…おい、リュウも瀬菜に何か言ってくれよ」


「別に俺、何も関係ねーし」


「ちょ、リュウまで俺を見捨てる気?」


「いや、見捨てるも何も…」



やっぱり前言撤回しよう


やつらの中にもバカはいた


しかも一番親交の深いやつっていうこの悲しさ


知ってはいたけどさ…

今改めて思い知らされた気分だわ



「まあめんどくさくなった翼は置いといて」


「おい、置いとくな!!」



さっきまであたふたしてたやつの突っ込みはそれはそれは空気が冷たくなり…


あの天使の笑顔の瀬菜をも冷たくさせるようなそんなものだった


瀬菜からは白い目で睨まれリュウからは溜め息を吐かれ、それに怖じ気づく翼


このシチュエーション、既にお決まりと化してるんだけど…



「うん、まあとりあえず全員揃ってるし。早く部屋に入りなよ。湊も彩牙も待ってるし」


「重い話だろ?どーせ」


「そーなるかは話の進み次第かな?」


「はぁ…俺、さっき来たばっかなんだけど」


「凛ちゃんとお話した分俺らとも話してよ」


「…わかった」



最近わかったこと

瀬菜は話をうまい具合に進めることができる

しかも自分の都合にいい方に


見た目的にそうは見えないが…


能ある鷹は爪を隠さずとはまさに瀬菜のことなんじゃないか

そう思い知らされた瞬間だった


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