『約束』、
「私達、中学受験して受かったんだ……。」

「え?」

「谷口は北城中学校なんだけどね。奏は芸等中、彩とゆかこは土佐南中、じゅりは附属中、私は学紅中なの…」 

「皆、バラバラじゃん。」

「そう…なっちゃうね。」

「放課後はどうなるの?朝の約束はどうなるの?」

私は駄々っ子のように

ムキになってしまう。

「だからね、吹雪。」

「皆、離れたら意味ないよ。」

「あのねっ…」

「谷口が一緒でも、ゆかこやじゅりや彩や奏…麻奈がいないとヤだよ…。」

自分でも言ってる事が

混乱してくる。

「吹雪。聞いて。」

麻奈は真剣に言い続ける。

「何が人を変えるのかな…。」

私は何も言わずに

その場を去ろうとした。

すると、麻奈は大声で言う。

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