『約束』、
「まったく、修学旅行明けてからだよ?上島が吹雪ちゃんのトコにしょっちゅう来るよう になったのって。6月からこの7月までず~っと毎日毎時間、吹雪ちゃん目当てに必ず 会いに来て話すって言うの…くぅ~!顔もカッコよくないのに、
 よく来れるよねぇ」

「ごめんね…。」

「えっ?どうしたの?きゅ………」

麻里ちゃんの言葉が急に止まった。

そして

麻里ちゃんの視線の先には

あの『上島二郎』がいた。
 
上島が私の名前を呼ぶ。

手の震えが止まらない…

「あんのバッカ!」

私をバカ呼ばわりするのは

クラスの問題児2人目、

古城智。

急いで駆けつけてきてくれてるようだが、

もう間に合わなかった。

上島は私と麻里ちゃんのいた

カーテンを開け、聞く。

「何してんのこんなところで、」

私は怖くて

上島の顔さえも見れなかった。

そして勝手に口がしゃべっていた。

「麻里ちゃんと私の勝手じゃん」

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