綿雪
エピローグ
静かな静かな冬空の下。
6年前のことが蘇る。
あの時、勇気を出してちゃんと返事を聞いておけばよかった……
今更ながらにそう思う。
でも、聞かなかったから今、こうなってるのかもしれない。
「あ……」
二人の間に白く小さな雪が舞い降りる。
「ホワイトクリスマスだな」
「うん……」
わたしはきっとこの日を忘れない。
大好きな人とこうしている瞬間を――。
―END―
