時。
見知らぬ女。
「アナタは神を信じますか?」

「幸せになりたいですか?」


ある朝、見知らぬ女が訪ねて来た。


「おお、おお、悲しき顔をされている、不幸なのですね」

見知らぬ女は黄色の紙を取り出した。

先週から続くしつこい勧誘。


見知らぬ女は悲しみの声を上げ、宗教の喜びを訴えた。


「幸せ、おおそれは信じたモノが見る奇跡にございます、いえ、いえ、信じて下さい。幸せになれます。」


信じたモノしか見れない幸せを信じるとは案外難しいもので、静かにドアを閉めた。

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