宵闇
Egoist。
『俺がなんとかする。』

散らかった部屋。

冷蔵庫の前で倒れているアタシに向かって言った。

時々起こる発作。

息が出来ないくらい追い詰められる。

発作止めを口移しに飲ませた後、

『俺が助けてやる。闇から。』

彼はそう言ってアタシを抱きしめた。

そして、少し涙交じりの声だった。


・・・憎いの、アタシを売ったアイツが。

フェアで生きてないアイツが。

アタシは首元でそう囁いた。

『・・・苦しい?』

彼は汗と涙でぐちゃぐちゃになったアタシの頬を包み、キスしをした。

苦しいよ・・・。

アイツはアタシを売ったんだから・・・。

アタシはそれだけを呟く。

『じゃぁ、俺が何とかする、だからいなくならないで。』


彼の匂いがする中でアタシを強く抱きしめべた。

その香りは、今のアタシそのものだと思いながら・・・・。

ベッドに抱きかかえて運ばれる時、

ずっと言わなかった『アイシテル』という言葉。

その言葉を彼は笑顔で受け取り、アタシの闇を拭い去ろうとした。

彼はアタシのために手を汚すのかな・・・と思いながら・・・。
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