そして悪魔は二度微笑む【コラボ】
「まさか……、本当に悪魔だとでも言うのか?」

グランは自らの声が震えるのを感じた。

「そう呼ばれる事もあるがね」

ベリルはゾクリとする様な笑みを浮かべ、それに応えた。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

アインが叫び、ハーグレイの銃を奪うと二人に銃口を向ける。

鳴り響いた銃声は二つ。その反響音が収まる前にアインの持つ銃は、床に落ちた。

「見苦しいなアイン・ビルダー。科学者なら科学者らしく己の作りだした数式の解を見届けろ」

そう言って口角を吊り上げて笑う彼女の頬には、アインが放った弾丸の傷が一筋……。
それが見るまに塞がれていく。無造作に拭った後には傷一つない頬。

「あっ……ああぁぁ……」

三人の目が恐怖におののく。

「死ね、死ね、死ねぇぇぇ!」

グランがアインを押し退けて、何度も引鉄を引いた。

その度に、ベリルの服に穴が穿たれる。

硝煙が通路を包み込み、晴れても尚ベリルは立ったまま。

「こう見えても痛いのだがね」

ベリルがクスクスと笑みを漏らす。

「貴様も悪趣味だな。ベリル・レジデント」

「どの口が言うか」

そして、通路にグラン達三人の魂の叫びが木霊した。
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