空へ。‐夢の先‐
紗姫「町田さんすみません、ありがとうございました」

百合「いえ、気にしないで下さい」



にっこりと笑う町田さん。やっぱ可愛いなあ、優しいし。


紗姫「…町田さん、何か美容関係のお仕事されてたんですか?」

百合「え、どうしてですか?」

紗姫「いや…綺麗だなあ、と思ったんで」

百合「そんな、とんでもないです!

美容関係といいますか、数年前はモデルをやってた時期もありました」


紗姫「やっぱり!最初会ったときから綺麗だと思ってたんですよ!」

百合「そんなことないですって(笑)」



町田さんて嫌みないなあ、雰囲気までもが優しいしな。

仲良くしてくれるし。

そんなことを考えながらロビーにつくと
そこには個性豊かで年齢もバラバラな人たちがたくさんいた。



龍「町田さん、ありがとう!連絡取れた?

…あ、紗姫さん、こんにちは」

百合「お疲れ様です。

はい、もう皆さん入られても大丈夫だそうです」


紗姫「は、はい!今日はよろしくお願いします!」


やっばい、緊張する。

やっぱ沢木龍かっけぇよー!!



龍「では、これで全員そろったので今から撮影所に向かいたいと思います!

スタッフから離れないようにしてください!」



沢木さんがにっこりしながら言うと…


─────ガァン!!!




大きな、何かを蹴る音がロビー全体に響いた。
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