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「そうよね、ちょっちゅ早いわよね。先生は・・・ああ、自分のこと先生って言うのめんどいわ。私はね、アメリカはカリフォルニア州の出身なの。ちょっと前にカリフォルニアガールって曲がヒットしてたわよね。いいところよ」

陽気に話すフィオナに、トモヤの視線は釘付けだった。

ところが、次の一言で、彼の表情が変わった。

「カリフォルニア州のサンディエゴって街が私の故郷で、ダディーは海軍で働いてるわ。食堂でカレーを作ってるの」
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