キミシダイ


「……月は…俺じゃなくても良いのか?」


「……先生?」


「……何でもない…さ、帰るぞ」



さっきよりもギュッときつく繋がれた手…

私の心もギュッと…先生と繋がったら良いのにな…





「あたし決めた!!!進路!!」


「ほぉ…言ってみな?」


「先生のお嫁さん」


「フッ…大きくなったらパパと結婚するぅ♪って言う子供かよ(笑)」


笑いながら歩みを止めない先生…

勇気を出して言ったけど…流された想い…

グッと涙を堪えて歩くのが、今の私には精一杯だった



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