パラレル・ワールド~君と僕の命の起源
「ごめん、やっぱり、フウと一緒にいたいから行くよ。
シチューは僕の大好物だしね。
帰りがけにフランスパンとワインを買っていこう」
僕は風花をしっかりと抱き寄せて、彼女の頭に顔をうずめてそう言いました。
今日一日、彼女に与えた不安と、僕の戸惑いに対しての償いです。
ちょっとでも、今目の前にいる風花を疑ったことに罪悪感を感じます。
躊躇いがちに小さな細い腕が僕の腰に回されて、ギュっと力を込めて抱き返されました。
嗚呼、やっぱり風花は最高です!
前世から背負った重荷や共に学ぶ真理も含め、僕と風花がソウルメイトであることに変わりはないのですから。