恋と狼と陸上と…
その人はただ黙ったまま歩いている。


私はその横でずっとドキドキしていた。


うるさい心音は、その人に漏れ聞こえるんじゃないかと思うくらいだった。


さっき、初めて会ったコンビニの前に差し掛かった時、その人に


「送ってく」



と言われた。



そして、駅に行く方でなく、その人は左に曲った。暗い住宅地の方に曲った。


閑静な住宅街と言うのは、だいたい薄暗いものだ。
< 41 / 104 >

この作品をシェア

pagetop