【短編】どんな君も好き


「おはよう、えみ!」


外に出ると、みどりが立っていた。


「おはよ! みどり!」


私はみどりに駆け寄って、さりげなく手を握った。


「えみ?」
「学校に着くまで、いい?」
「いいよ……///」


少しみどりの頬が赤い。


もしかして、照れてるのかな?
可愛いな~。


「そういえば、なんかあったの?」
「えっ? なんで?」
「だって、目が腫れてる」


目……。
そっか、昨日泣いてたから……。
でも、親からの事は言うわけにはいかない!


「なんでもない! ちょっぴり、寝るのが遅かっただけ」
「そうなんだ」


そう言って、みどりは笑った。
それと同時に、手の握りに力が入った。


どうしたのかな?
なにか、あったの?


「えみ、今日、家に行ってもいい?」
「えっ……?」


どうしよう!
お父さんが……。
でも、お父さん、みどりの事知ってるし……。
大丈夫かな?


「ダメ?」
「ううん! いいよ!」


あ……。
ホントによかったのかな?

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