ふたりぼっちの家

亀裂

今日もいつもと変わらない朝。

『行ってきますっ』

カシャン

『おはょ、梓!』

「おはょ!」

『今日さぁ、帰り、商店街に新しくできたアクセショップいかない?』

「あ…今日、相談のってもらいたいんだけど…」

『じゃあ、明日!明日行こ!今日は梓の相談にのるからさ!』

「ありがとうーっ!」

ー放課後ー

『梓っ』

「美玲!聞いてーっ」

「あのね、私、翔のこと…好きなんだ…」

『まぢ?告白はー?』

「そう、そこを協力してほしいの!」

『ど、どうやって!?』

「例えばー…2人きりにしてくれたり…私、2人だと喧嘩ばっかりだけど…頑張りたいの」

『そっかぁ、わかった!協力するょ!』

「ありがとうっ!私、頑張るから」

『うん、頑張って!』

こうして、梓の恋に協力することになった。

「よっ!2人で何話してんの?」

「か、翔!もしかして、今の話聞いてた!?」

「はぁー?聞いてねーょ?」

「よかったぁ!」

「何の話だょ?」

『だめだめ、ガールズトークだょ!』
「?ふーん…」

ー次の日ー

私はさっそく協力しようと、朝、1人で学校にいくことにした。

To:梓
sub:今日から
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
先行くから、
お2人でなかよくね
美玲

しばらくして、返事が来た。

From:梓
sub:Re:
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ごめんねー

ありがとう



なんだか、幸せそうな梓のメールに私も嬉しくなった。

だけど、梓に協力するようになってから、私達の運命の歯車は少しずつ狂っていった…
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