溺愛プリンス
キレイ……。
キレイだけど、なんか……。
あたしは、その完璧なまでに整ったお屋敷に少しだけ違和感を感じた。
その違和感がなんなのかよくわからなくて、心の中がモヤモヤする。
「それでね、ここへ呼んだのはあたしなのよ」
「え?」
飛んでいた意識が強引に引き戻される。
視線をベスに戻すと、俯いていた瞳があたしをとらえた。
「ハルが……あたしを呼んだんじゃないんですか?」
「ええ。兄には、あなたがここへきていることを知らせてないわ」
「ど、どうしてですか?」
じゃあ、なんであたし、こんなことろまで……。
思わず身を乗り出すと、ベスはキュッと唇を噛みしめた。
そして……。
「兄を助けたいの。 それが出来るのは、志穂……あなただけよ」
え?
「ハルを……助ける?」