オレンジ



「え?」


「…え?」



あたし、今なんて…


って、言っちゃったんだ!


そっか…もう言っていいんだよね


このまま言わなかったら、伝わらないから…



「あたしも河戸くんが好きです」



今度はしっかり河戸くんの目を見て言った



「ち、ちょっと…それ反則だから…」



そう言うと、河戸くんは顔を隠すように座り込んだ



「え!どうしたの?」



びっくりして、近づこうとしたら



「…駄目だって」



って言う、弱々しい声が聞こえた


河戸くんをよく見ると、耳が真っ赤で…



「…真っ赤になってる」



つい、口に出してしまった


「…うるせぇ」



あたしが近づいていたっていうのを知っていたのか、あたしは河戸くんに腕を引っ張られ、気付いたら抱き締められていた




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